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WORKSHOP

第1回 大森立嗣の俳優ワークショップ
2015年8月29日(土)、30日(日)、31日(月)、9月3日(木)
[昼の部] 12時〜16時 [夜の部] 17時〜21時

このワークショップは終了しました
[講師]大森立嗣

[講師]大森立嗣 Tatsushi Oomori

1970年東京生まれ。父は麿赤兒、弟は大森南朋。荒井晴彦監督、阪本順治監督、井筒和幸監督などの助監督を務めた。2001年、自らプロデュースし、出演した『波』(奥原浩志監督)で第31回ロッテルダム映画祭最優秀アジア映画賞“NETPAC AWARD”を受賞。2005年、荒戸源次郎のプロデュースにより、花村萬月の芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』を初監督。第59回ロカルノ映画祭コンペティション部門、第18回東京国際映画祭コンペティション部門ほか、サンパウロ国際映画祭、オスロ国際映画祭など世界中の映画祭に正式出品。第15回日本映画プロフェッショナル大賞新人賞。2010年、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が公開。第60回ベルリン映画祭フォーラム部門に招待。第51回日本映画監督協会新人賞受賞。2011年、『まほろ駅前多田便利軒』(原作三浦しをん)が公開。キネマ旬報ベストテン第4位。2013年、『ぼっちゃん』が公開。第13回東京FILMEX特別招待作品。第23回日本映画プロフェッショナル大賞作品賞。『さよなら渓谷』(原作吉田修一)が公開。第35回モスクワ映画祭審査員特別賞、第56回ブルーリボン賞監督賞受賞。連続ドラマW(WOWOW)にて角田光代原作『かなたの子』(坂井真紀主演)が放送された。最新作は2014年公開の『まほろ駅前狂騒曲』(原作三浦しをん)。台湾、高雄映画祭でオープニング上映。ワルシャワ国際映画祭、バンクーバー国際映画祭などに出品。

Message|いい俳優ってなに?

ずいぶん昔、ある有名な俳優とお酒を飲んでいたら、こんなことを言った。
“若いころ撮影の現場にいっても俺のことを誰も知らない。でも挨拶して演技して少しずつ覚えてもらう。もっと多くの人に俺を知ってもらいたい。いま日本のほとんどの人が俺を知っている。俳優とはそういう仕事だ”、と。そのとき僕はこの発言を少し短絡的だと思い、淋しくも感じた。

俳優は自分の身体が表現の手段になる。相手役、セリフ、場所とその空気、特に五感に直結するもの(嘘をつかないので大事)などそこに派生するすべてを自分の心や身体を通して感じ、いま感じたその身体で表さなければならない。かなりややこしい。そのためには緊張をほどくとか、自意識を捨てるとか、集中するとか、勇気を持つとか、既成概念を排除するとか、演技をする上での様々な要素をクリアにしなければならない。そうして力のついた俳優のセリフや表情や振る舞いは、自由で生命力を持っている。自由で生命力を持つことが人の心を動かす。

そもそも表現をしようと思ったとき、大事なことは自分自身がなにに感じるのか?なにに心が揺れ動くのか?を知ることです。映画や小説や絵画でもいいし、実生活のことでもいい。そして次になぜ揺れ動いたかを考える。そこに‘自分だけのどうしようもないもの’がある。ただちょっと気をつけないといけない。それは、“本当にそれがどうしようもないものなの?”ということだ。僕たちは驚くほどに社会化されている。教育はあまりにも論理的で、奇天烈な発想は排除される。異物は排除する社会だ。近年ますますその傾向に拍車がかかっている。でも表現することは真逆だ。モラルとか法律とか習慣とかを取り除いて自由になり、それでもなにを感じるかが大事だ。“殺人はいけない”ということは皆知っている。でも“人を殺したい”という人の心は、誤解を恐れずに言えば自由で生命力に溢れている。良いとか悪いとかとはべつのもっと根源的な話だ。社会は上手く共存できるように、あくまで便宜的だ。そこにロマンティックはない。衝動もない。美しくもない。

冒頭の俳優はこんなことを言おうとしていたのではないか。
“演じることは、私はここにいると示すことなのです。いい俳優とは、モラルや法律や習慣から自由になり、社会ではなく世界と唯一無二の存在として繋がることなのです。それが俳優という仕事です”、と。

募集要項

日時 2015年8月29日(土)、30日(日)、31日(月)、9月3日(木) [昼の部] 12時~16時
[夜の部] 17時~21時
参加費 ¥30,000円(4日間/税込み)
募集対象 16歳以上の男女。経験・事務所への所属・無所属は問いません。
定員 20名前後
締切 8月22日(土)
場所 ノアスタジオ代々木
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-24-19
JR山手線「代々木駅」/JR総武線「千駄ヶ谷駅」より徒歩5分、副都心線「北参道駅」より徒歩3分。

ご応募方法

E-mailまたは郵送で、写真付きプロフィールを送付してください。審査の上、手続き方法を御連絡します。
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応募人数が定員を超えた場合は審査の上、手続き方法をご連絡いたします。

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