第2回 大森立嗣の俳優ワークショップ

このワークショップは終了しました
[講師]大森立嗣

[講師]大森立嗣

ゲルマニウムの夜
ケンタとジュンとカヨちゃんの国
まほろ駅前多田便利軒
ぼっちゃん
さよなら渓谷
まほろ駅前狂騒曲
セトウツミ
光(2017秋公開予定)

Message|いい俳優ってなに?

ずいぶん昔、ある有名な俳優とお酒を飲んでいたら、こんなことを言った。
“若いころ撮影の現場にいっても俺のことを誰も知らない。でも挨拶して演技して少しずつ覚えてもらう。もっと多くの人に俺を知ってもらいたい。いま日本のほとんどの人が俺を知っている。俳優とはそういう仕事だ”、と。そのとき僕はこの発言を少し短絡的だと思い、淋しくも感じた。

俳優は自分の身体が表現の手段になる。相手役、セリフ、場所とその空気、特に五感に直結するもの(嘘をつかないので大事)などそこに派生するすべてを自分の心や身体を通して感じ、いま感じたその身体で表さなければならない。かなりややこしい。そのためには緊張をほどくとか、自意識を捨てるとか、集中するとか、勇気を持つとか、既成概念を排除するとか、演技をする上での様々な要素をクリアにしなければならない。そうして力のついた俳優のセリフや表情や振る舞いは、自由で生命力を持っている。自由で生命力を持つことが人の心を動かす。

そもそも表現をしようと思ったとき、大事なことは自分自身がなにに感じるのか?なにに心が揺れ動くのか?を知ることです。映画や小説や絵画でもいいし、実生活のことでもいい。そして次になぜ揺れ動いたかを考える。そこに‘自分だけのどうしようもないもの’がある。ただちょっと気をつけないといけない。それは、“本当にそれがどうしようもないものなの?”ということだ。僕たちは驚くほどに社会化されている。教育はあまりにも論理的で、奇天烈な発想は排除される。異物は排除する社会だ。近年ますますその傾向に拍車がかかっている。でも表現することは真逆だ。モラルとか法律とか習慣とかを取り除いて自由になり、それでもなにを感じるかが大事だ。“殺人はいけない”ということは皆知っている。でも“人を殺したい”という人の心は、誤解を恐れずに言えば自由で生命力に溢れている。良いとか悪いとかとはべつのもっと根源的な話だ。社会は上手く共存できるように、あくまで便宜的だ。そこにロマンティックはない。衝動もない。美しくもない。

冒頭の俳優はこんなことを言おうとしていたのではないか。
“演じることは、私はここにいると示すことなのです。いい俳優とは、モラルや法律や習慣から自由になり、社会ではなく世界と唯一無二の存在として繋がることなのです。それが俳優という仕事です”、と。

募集要項

日時 11月26日(木)、11月27日(金)、12月1日(火)、12月2日(水)
[昼の部] 11時30分~15時30分 (4時間)
[夜の部] 16時30分~20時30分 (4時間)
※「昼の部」か「夜の部」どちらかの参加となります。
参加費 30,000円(4日間/税込み)
※「大森立嗣×宮河愛一郎の基礎からはじめる俳優ワークショップ」と同時受講でパック料金35,000円
募集対象 16歳以上の男女。経験・事務所への所属・無所属は問いません。
定員 各回20名前後
締切 11月22日(日)
※お振込を確認次第、テキストをお送り致します。
場所 スタジオピアーチェ 四谷グランド店
東京都新宿区三栄町23 NNビルB1
JR四ツ谷駅四ツ谷口/丸の内線四谷三丁目駅4番出口徒歩5分。

ご応募方法

E-mailまたは郵送で、写真付きプロフィールを送付してください。審査の上、手続き方法を御連絡します。
その際に、連絡先電話番号メールアドレスを記入してください。
応募人数が定員を超えた場合は審査の上、手続き方法をご連絡いたします。

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メールで応募
info@harvest-film.tokyo
まで、メールを送付してください。

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〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-1-3千駄ヶ谷パークマンション502
株式会社ハーベストフィルム・WS 宛
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第1回 大森立嗣の俳優ワークショップ

このワークショップは終了しました
[講師]大森立嗣

[講師]大森立嗣 Tatsushi Oomori

1970年東京生まれ。父は麿赤兒、弟は大森南朋。荒井晴彦監督、阪本順治監督、井筒和幸監督などの助監督を務めた。2001年、自らプロデュースし、出演した『波』(奥原浩志監督)で第31回ロッテルダム映画祭最優秀アジア映画賞“NETPAC AWARD”を受賞。2005年、荒戸源次郎のプロデュースにより、花村萬月の芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』を初監督。第59回ロカルノ映画祭コンペティション部門、第18回東京国際映画祭コンペティション部門ほか、サンパウロ国際映画祭、オスロ国際映画祭など世界中の映画祭に正式出品。第15回日本映画プロフェッショナル大賞新人賞。2010年、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が公開。第60回ベルリン映画祭フォーラム部門に招待。第51回日本映画監督協会新人賞受賞。2011年、『まほろ駅前多田便利軒』(原作三浦しをん)が公開。キネマ旬報ベストテン第4位。2013年、『ぼっちゃん』が公開。第13回東京FILMEX特別招待作品。第23回日本映画プロフェッショナル大賞作品賞。『さよなら渓谷』(原作吉田修一)が公開。第35回モスクワ映画祭審査員特別賞、第56回ブルーリボン賞監督賞受賞。連続ドラマW(WOWOW)にて角田光代原作『かなたの子』(坂井真紀主演)が放送された。最新作は2014年公開の『まほろ駅前狂騒曲』(原作三浦しをん)。台湾、高雄映画祭でオープニング上映。ワルシャワ国際映画祭、バンクーバー国際映画祭などに出品。

Message|いい俳優ってなに?

ずいぶん昔、ある有名な俳優とお酒を飲んでいたら、こんなことを言った。
“若いころ撮影の現場にいっても俺のことを誰も知らない。でも挨拶して演技して少しずつ覚えてもらう。もっと多くの人に俺を知ってもらいたい。いま日本のほとんどの人が俺を知っている。俳優とはそういう仕事だ”、と。そのとき僕はこの発言を少し短絡的だと思い、淋しくも感じた。

俳優は自分の身体が表現の手段になる。相手役、セリフ、場所とその空気、特に五感に直結するもの(嘘をつかないので大事)などそこに派生するすべてを自分の心や身体を通して感じ、いま感じたその身体で表さなければならない。かなりややこしい。そのためには緊張をほどくとか、自意識を捨てるとか、集中するとか、勇気を持つとか、既成概念を排除するとか、演技をする上での様々な要素をクリアにしなければならない。そうして力のついた俳優のセリフや表情や振る舞いは、自由で生命力を持っている。自由で生命力を持つことが人の心を動かす。

そもそも表現をしようと思ったとき、大事なことは自分自身がなにに感じるのか?なにに心が揺れ動くのか?を知ることです。映画や小説や絵画でもいいし、実生活のことでもいい。そして次になぜ揺れ動いたかを考える。そこに‘自分だけのどうしようもないもの’がある。ただちょっと気をつけないといけない。それは、“本当にそれがどうしようもないものなの?”ということだ。僕たちは驚くほどに社会化されている。教育はあまりにも論理的で、奇天烈な発想は排除される。異物は排除する社会だ。近年ますますその傾向に拍車がかかっている。でも表現することは真逆だ。モラルとか法律とか習慣とかを取り除いて自由になり、それでもなにを感じるかが大事だ。“殺人はいけない”ということは皆知っている。でも“人を殺したい”という人の心は、誤解を恐れずに言えば自由で生命力に溢れている。良いとか悪いとかとはべつのもっと根源的な話だ。社会は上手く共存できるように、あくまで便宜的だ。そこにロマンティックはない。衝動もない。美しくもない。

冒頭の俳優はこんなことを言おうとしていたのではないか。
“演じることは、私はここにいると示すことなのです。いい俳優とは、モラルや法律や習慣から自由になり、社会ではなく世界と唯一無二の存在として繋がることなのです。それが俳優という仕事です”、と。

募集要項

日時 2015年8月29日(土)、30日(日)、31日(月)、9月3日(木) [昼の部] 12時~16時
[夜の部] 17時~21時
参加費 ¥30,000円(4日間/税込み)
募集対象 16歳以上の男女。経験・事務所への所属・無所属は問いません。
定員 20名前後
締切 8月22日(土)
場所 ノアスタジオ代々木
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-24-19
JR山手線「代々木駅」/JR総武線「千駄ヶ谷駅」より徒歩5分、副都心線「北参道駅」より徒歩3分。

ご応募方法

E-mailまたは郵送で、写真付きプロフィールを送付してください。審査の上、手続き方法を御連絡します。
その際に、連絡先電話番号メールアドレスを記入してください。
応募人数が定員を超えた場合は審査の上、手続き方法をご連絡いたします。

メールの方

メールで応募
info@harvest-film.tokyo
まで、メールを送付してください。

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〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-1-3千駄ヶ谷パークマンション502
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宮河愛一郎による表現者の為のカラダワークショップ

宮河愛一郎photo by Fumio Takizawa

宮河愛一郎photo by Fumio Takizawa

[講師]宮河愛一郎 Aiichiro Miyagawa

埼玉県出身、関東国際高等学校演劇科卒業後ニューヨークAileySchoolに留学。在米中GAPのTVコマーシャルに出演。madonna world tour 2012 NYオーディション3000人の中から最終候補12名に選ばれる。
劇団四季のAIDAにオリジナルキャストとして出演。
日本初の公的資金によるダンスカンパニーNoismではダンサー兼バレエマスター、ワークショップ担当を任され国内ツアーほか、海外7カ国、10都市での公演に出演。
現在は森山開次、白井晃、倉持裕など多くの演出家の作品にダンサー、俳優としてを出演。また映画監督大森立嗣との共同ワークショップ講師をはじめ、舞台や映画の振付家としても精力的に活動している。
桐朋学園芸術短期大学演劇専攻非常勤講師、劇団ピンクドクロ主宰。
http://aiichiro-miyagawa.com/

ダンサー 宮河愛一郎からのメッセージ

『知ることは感じることの半分も重要ではない』
という言葉がありますが、まさにダンスの体験を通し自己や他人、空間認識など『感じる』 をメインとした表現の幅 を広げていくワークショップです。シアターゲームやコンタクト、創作ダンスを用いながらリラックスしアタマとカラダを存分に動かします。ダンス初心者でも十分楽しめる内容です。是非、新しい扉を叩きに来て下さい!!

募集要項

日時 2015年9月9日(水) 18時30分 ~ 20時30分
参加費 3,000円(1日間/税込み)
募集対象 16歳以上の男女。経験・事務所への所属・無所属は問いません。
定員 20名前後
締切 9月2日(水)
場所 スタジオピアーチェ 四谷グランド店
東京都新宿区三栄町23 NNビルB1
JR四ツ谷駅四ツ谷口/丸の内線四谷三丁目駅4番出口徒歩5分。

ご応募方法

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その際に、連絡先電話番号メールアドレスを記入してください。
応募人数が定員を超えた場合は審査の上、手続き方法をご連絡いたします。

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